【クルーズ船の現役日本人乗務員に聞く!第二弾】クルーズ旅行に行くなら必ず知っておきたい!Q&A特集

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現役のクルーズ船日本人乗務員に直撃インタビュー! 第二弾は、クルーズ旅行でお客様からよく聞かれるQ&A特集です。クルーズ旅行に一度も行ったことがない人は、旅行の準備から、船旅の間の過ごし方まで、わからないことが多いものです。今回はスタークルーズの「スーパースター ヴァーゴ」に乗船する日本人乗務員・山内さんにお話をお聞きし、現役のクルーズ船乗務員だからわかる、知っておきたいクルーズ旅行豆知識を一挙に公開していきます

クルーズ旅行の持ち物で忘れやすいのが「水着」。カジュアルクルーズはドレスコードも厳しくない

日本人乗務員

——クルーズ旅行に行く際に必要なものや、意外と忘れがちな持ち物などを教えてください。

日本人乗務員・山内さん(以下、山内さん):時期にもよりますが、夏は特に日差しが強いので、帽子や日焼け止めなどは必須だと思います。また、クルーズ旅行に初めていらっしゃるお客様で、よくある忘れ物が「水着」です。クルーズ船にはウォータースライダー付きの巨大な屋外プールがありますし、スイミング以外にもサウナやジャグジー、スパなどもあるため、そこでも水着は利用できます。クルーズ船内でも水着は購入できますが、デザインも限られていますので、お気に入りの水着をご持参いただくのがベストですね。

——船内施設を利用する際、持っていくと便利な服装などはありますでしょうか。

山内さん:クルーズ船内にはジムやジョギングトラック、球技や運動ができるスペースが多数ありますので、体を動かすことのできる運動着やスニーカーなどがあると便利です。クルーズ旅行では数日〜一週間ほどのまとまった時間を船のうえで過ごしますし、船内には美味しいレストランがたくさんあります。運動しないとついつい食べ過ぎて体重が増えてしまう……なんてこともありますので、汗を流せるように準備しておくと良いです。また、船内は暖かい外気が入ってくる場所では、冷房を強めに設定しているスポットなどがあり、夜になると船外は冷え込むこともありますので、夏場であっても一枚羽織るものを持っていった方がいいかもしれません。

——クルーズ旅行ではドレスコードでフォーマルな服装が必要な場合はありますか?

山内さん:「スーパースター ヴァーゴ」はカジュアルクルーズなので、完全にフォーマルな服装までは基本的には必要ありません。半袖、ハーフパンツで過ごすことのできる場所が大半です。ただ、キャプテンとのお食事会であるガラディナーに参加される方や、カクテルパーティーなどに参加される方は、男性はジャケットか襟付きのシャツ・女性はワンピースなどのセミフォーマル・スマートカジュアルと呼ばれる服装をご用意いただくと良いかと思います。中には着物を着るお客様もいらっしゃいます。着物は日本ならではの服装ですから、船旅でも映えますし、華やかで素敵です。現在は手荷物を家から船まで直接配送できるサービスなどもあるので、そうしたサービスを利用すればいくつかの服装を持っていく際にも面倒な持ち運びが必要なく、安心です。

知っておきたいクルーズ旅行の船酔い対策や、クルーズ船内の精算に関する豆知識

クルーズ旅行清算豆知識

——船旅ということで、船酔いの対策についてはどうすればよいでしょうか。

 

山内さん:クルーズ船は基本的に波の少ない場所を運行するようにしており、船体も安定しているため、船酔いで体調を崩されるお客様は少ないです。万が一、体調不良になった場合もクルーズ船内には医務室があり、薬一式も常備されているのでご安心ください。ただ、乗り物酔いしやすいお客様は酔い止めのご持参をおすすめします。また、これは意外と知られていない豆知識なのですが、酔い止めは船に乗る前に飲まないと効果がしっかりと発揮できません。そのため、不安な方はクルーズ船に乗船される前にお飲みになるのをおすすめします。

 

——クルーズ船内のお金の精算に関することで、知っておくべきことはありますか?

 

山内さん:クレジットカードはできるだけ持っていくようにするのがベストです。クレジットカードをご持参いただくと、船内で精算時のカード登録を行うことができ、下船される際に精算の列に並ぶ必要がなくなります。現金で精算される方はどうしても手続きに時間がかかってしまうので、効率的に精算するならクレジットカードは必須です。中には、クレジットカードを持ってきても年配の方だと「暗証番号がわからない……」という方も稀にいらっしゃるので、その点も含めて事前に確認をしておくと良いです。また、チップはお部屋付けで精算できるので、その都度お渡しいただく必要はありません。もしも個人的にチップを渡したい乗務員やレストランのスタッフなどがいれば、その際は個別にお心づけいただければと思います。

巨大なホテル・エンターテインメント施設のように広いクルーズ船。時間に余裕を持って行動するのが心得

クルーズ露光豆知識時間の使い方

——クルーズ旅行中に、お客様からよく受ける質問などはありますか?

 

山内さん:よくあるのが、クルーズ船内が広いために、自分が今どの場所にいるのかがわからなくなるという問い合わせです。「スーパースター ヴァーゴ」の場合は、船内の前方・中央・後方で階段の色が違っているため、それを目安に現在地を把握できるようになっています。船内のマップもありますので、そちらを持ち歩くのも対策になります。クルーズ船は巨大なホテル・エンターテインメント施設のように広いですから、道に迷いながら船内を散策をするのも醍醐味のひとつです。お困りの際は、近くの乗務員にお声がけいただければすぐにご案内いたします。

——最後に、クルーズ旅行の心得として、気をつけるべき点などがあれば教えてください。

山内さん:初めてクルーズ旅行にいらっしゃるお客様は、船内イベントのスケジュール情報の取りこぼしや、船内の各エンターテインメント施設の見落としが多いので、ぜひとも積極的に船内新聞に目を通したり、クルーズ船の中を散策されることをおすすめします。また、日本発着クルーズで海外クルーズの場合は時差にも気をつけていただきたいですね。船内時間を日本時間に合わせているのか、海外時間に合わせているのか、事前に確認しておくことが必須です。ここを間違えてしまうと乗船・下船の時間や、クルーズ船内でのイベントスケジュールを見誤ってしまうので気をつけてください。乗船・下船の際には、通常の海外旅行と同様に、出入国審査や検疫、税関などもあります。何事も時間に余裕を持って行動するのが、クルーズ旅行を安心して楽しむ心得ですね。

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